厚木と町田

昨日大学からの帰り道町田でぶらり途中下車の旅をした。あまりにも怖いことがあったので記しておく。

町田におりたときからなんとなく違和感を感じ続けていた。なんだか自分だけがこの街から浮いている。
それがなんなのか周りをきょろきょろ見回すとその違和感の正体がわかった。
町田の人は皆さん厚着をしてらっしゃった。対する僕は半袖短パン。ウェルカムサマー。僕より肌の露出度が高い人にはついぞお目にかかれなかった。
厚着の国町田。
きっとガリバー旅行記の世界に入りこんでしまったんだ。ガリバーが小人たちに捕まって頭と脚の裏からギュウってやられて小さくされてしまったように、僕も捕まって頭からつま先までギュウっと厚着させられてしまうに違いない。ああ、ガリバー。君の童話を小さいころは楽しく読んでいたのだけれど、実際にはこんなにも恐ろしい話だったんだね。ガリバーごめん。
ガクガクブルブルしながら僕は小田急線に走った。
小田急線は止まっていた。ああもうばれていたんだ。このまま捕まってしまう。屈強な兵隊に捕まってしまう。きっとロシアの兵隊っぽい格好の厚着兵に。
ああガリバー、母さん。僕はもう薄着の国二俣川には帰れそうにないよ。彩の国さいたまは無理があるよ。次長課長の左側の奴の香港映画のモノマネはすごすぎるよ。
終わり

※僕の記憶しているガリバー旅行記には多少のずれがあると思われます。
小田急線が止まっていたのは停電のためでした。