白い泡々

先日、1年半越しの約束を果たした。
ばっちゃん(友人)と
「海に行こうぜ」との約束を果たしに。
ばっちゃんは約束して以来、会えば必ず「いつ海にいくの?」と聞いてきた。その度に忘れていたことを痛む心。なんの気なしに学校に登校して授業受けてたら気付かないうちに宿題が出されてて、提出日だった、みたいな気分。うわ〜って。

で、海に行った。イケティと花見と古賀とばっちゃんの五人で。
南行きの車中イケティがずっとメールしてて、相手してくれなくて、車内が険悪な空気に包まれたり、イケティが損な役回りだってことに腹を立てたり、いろいろあったけど湘南に着いたら海のすごさでそんなのどうでもよくなった。


海ってすごい。
風がビュービュー。
波がザブーン。ザザーン。
絶え間なく。

ずっとずっと絶え間なく波が寄せてくる。ザブーンって来た波が、一度引いて、またザブーンって。白い泡がザザザザーって迫ってくる。その波がまた海に帰っていく。でもすぐに白い足並みを見せつける。

海ってめちゃくちゃ広い。広いけど僕が見ている海はザザーンって迫ってくる白い泡々だけ。奥のほうでうねうね大きく深くうねっているものはよくは見えない。それこそが海なのに。
いろんな人がいるけど僕が見ているのは、ザザーンって見せてくれる泡々だけ。見えてない、気付かない大きな深いうねりはその人が過ごした長い月日の悩みと苦しみ。白い泡々を作りだしているのはその大きなうねりなのに。

そんな白い泡々ばかりを見ていたらなにもかも大事なことも本当のことも分かりやしないのに。