日記

夜の電車は外の景色を映してはくれない。
明るいうちは外を車内にすべりこませてくるくせに。
陽が沈み、空も真っ暗になってしまうと途端にこうだ。
内面ばかり見せつける。
昼間はガラスの外ばかり明るく見えているのに。
夜はガラスは自分ばかりを映し出す。
そんなのはおかしい。ずるい。いやずるくはない。ひどい。
外も見えるはずだと首を突き出し、覗き込む。
瞳ばかりギョロギョロさせた自分が映るばかりだ。


お腹が痛い。
あまりにイライラしたせいだ。

吐き気がする。
あまりに気持ち悪い人を見たからだ。

身体が芯から疲れたようだ。
嫌悪感で身体がいっぱいだ。早く手を洗わないと。早くお風呂に入らないと。きれいに洗い流してしまわないと。